高血圧✕リハビリ

高血圧は加齢現象だから降圧剤を飲む必要がない。降圧剤を飲んでいるから大丈夫。という人がいるようです。

しかし、40代の40%は高血圧と言われており、年代とともに50%、60%と増加傾向にあります。
血圧の異常は血液を送るポンプの役割を担う心臓の異常のため治療は必要です。

心臓病は、その他の合併症のリスクも高く、脳卒中患者の5人に1人は心臓病を合併しているという報告があります。

今回は、高血圧✕リハビリについて紹介します。

一般的に血圧が上が140mmHg以上、下が90mmHg以上の方が高血圧と診断されます。

血圧は心臓から出される血液の量、血管の太さ、血管の弾力性によって決まります。
ホースの先を締めると勢いよく出る的な感じです。

高血圧の症状として、ほとんど自覚症状がないのが特徴です。

先程も説明しましたが、高血圧はほとんどの場合自覚症状がみられません。

しかし、何か動くとすぐに疲れるや息切れ、動機がするなどの訴えをする方もいます。

高血圧が続くと、血管が常に張り詰めた状態になり、が、その場合は心臓や肺なのど疾患も考えられます。

主な治療法として、食事療法、薬物療法、運動療法などがあります。

すでに、脳卒中や心臓病を発症した方では、すでに動脈硬化など血管が硬くなり血管の内側に様々な物質が沈着して血管が狭くなっているため機械的に血管を広げる治療が必要です。

高血圧などの心臓病の方にとって、食事療法はとっても大切です。

人によって、塩分や水分のとりすぎなど摂取量を制限されます。

塩分の摂りすぎると体内に水分が溜まりやすくなり、血圧が高くなり心臓への負担をかける原因になります。またむくみ(浮腫)の原因にもなります。

一般的に高血圧の方であれば、
男性が7.5グラム未満
女性が6.5グラム未満
を目安に推奨されています。

食品のラベルなどに「食塩相当量」「ナトリウム」と記載されていますので、参考までに確認してみるといいです。

薬物療法は、生活習慣(食事・運動など)の改善と組み合わせて行われます。

使用される薬剤としては、降圧剤や利尿剤があります。

降圧剤:カルシウム拮抗薬、アンギオテンシン薬などがあり、血管の収縮を抑えたり、血管を広げて血流の流れをスムーズにし、血圧を下げる薬です。

利尿剤:水分を体外へ排出を促す薬です。体内の水分・ナトリウムを排出し血圧を下げたり、むくみ(浮腫)をとる目的に使用されます。

医師から処方れた薬は、自己判断にて途中で止めないずに必ず飲み切る事が大切です。

心臓のリハビリは運動療法や生活指導を通して運動学習を促します。

高血圧だから心臓の負担がかかるような運動をして大丈夫なの?と思う方もいるかも知れませんが

実は、血管は筋肉と同じで、動かないと硬くなってしまいます。

血管は自ら血液を運ぶ力は乏しく
心臓によって押し出された血液を心臓に戻すのは、筋肉の働きが大切です

そのため、安静にしていると筋肉の働きが弱く硬くなっていきます。そのため、血液を循環させる働きを弱くなってしまいます。その分、心臓が頑張らなければいけないため、心臓の負担が増えてしまいます。

高血圧だからといって運動しないことはNGです。

心臓の働きが低下し、安静生活を続けることで返って悪くなることもあります。運動能力や体の調節機能も低下してしまいます。

適切な運動は動脈硬化の進行を予防し血管機能の改善、体力向上、息切れや疲労感など症状の軽減にも繋がります。医学的ににも心臓病の方が運動療法を行うことを推奨されています。

高血圧を初めてする心臓病のリハビリは、「有酸素運動」「筋トレ」が良いとされています。

【有酸素運動とは】
酸素を取り込みながら行う筋肉への負荷が少ない運動のことです。ジョギングやウォーキング、エアロバイク、水中歩行などが該当します。

【運動の頻度】
1回10分以上の有酸素運動を1日合計40分以上行う事が推奨されています。約5メッツの強度で月に2〜12回の運動を週に0.5〜2時間行うことも血圧低下に効果があるとされています。まずは、運動を習慣化することが大切です

【筋トレ】
筋肉のパワー、持久力の維持向上を目的とした運動です。
筋トレの前後でストレッチを行うことが大切です。

【運動頻度】
筋トレを始める方は、非常に軽いトレーニングから始めるのが理想です。

*注意:息を止める、力んでしまうような負荷は注意が必要です。

厚生労働省:高血圧を対象にした運動プログラムより

最近の研究報告

2023年に適度な運動が高血圧の改善をもたらすメカニズムを、ラットを用いた実験とヒト成人を対象とした臨床試験により発見したと、国立障害者リハビリテーションセンターや東京大学などの研究グループが発表しました。

頭部上下振動による間質流体せん断応力は高血圧ラットおよびヒトの血圧を低下させる

つまり

point1

軽いジョギング程度の運動をすると、足の着地時に適度な物理的衝撃が頭部の脳に伝わり、脳内の組織液(間質液)が動く。これにより、脳内の血圧調節中枢の細胞に力学的な刺激が加わり、血圧を上げるタンパク質(アンジオテンシン受容体)の発現量が低下し、血圧低下が生じる。

point2

さらに、この頭部への物理的衝撃を高血圧患者(ヒト)に適用すると、高血圧が改善することを、世界ではじめて明らかにした。

point1

「ウォーキングや軽いジョギングなど、頭部に適度な衝撃が加わる運動が、健康維持・増進効果で重要である可能性が示されました」と述べています。

図:Murase, Shuhei, et al. "Interstitial-fluid shear stresses induced by vertically oscillating head motion lower blood pressure in hypertensive rats and humans." Nature Biomedical Engineering (2023): 1-24. プレスリリースより引用https://doi.org/10.1038/s41551-023-01061-x

おわりに

運動をすることが一番ですが、運動する内容によって注意が必要です。

症状や個人の運動能力によっても運動強度は変わってきます。

ご自身ではどのくらい運動していいか判断が難しいため医師やリハビリスタッフに相談することをオススメします。